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解約返戻金の謎

2017/03/03

終身保険は高額な解約返戻金があることが広く知られています。この終身保険の高額となる解約返戻金に期待して、保険料が安い高倍率の定期保険特約付終身保険(以下、「定期付終身保険」)に入りましたが、ある程度の年数が経過した時に保険を解約しましたが、何故か期待外れの低額でした。この理由は何でしょうか。

終身保険の解約と解約返戻金

終身保険解約する場合、保険加入後ある程度の期間が経過していた場合、解約返戻金生命保険会社から支払われます。解約返戻金とは、これまで支払ってきた保険料のうち、加入期間における死亡保険料や運営コストなどを引いた残りの金額にその運用益を加えたものになります。

終身保険の場合は、基本的に保険料の払い込み期間満了後も保険が継続する契約となっていますので、保険加入期間のうちに、払い込み期間満了後の保険分に相当する保険料を支払っています。一般的に、解約返戻金の金額は加入期間が長くなるほど大きくなります。

そのため、終身保険の場合、基本的に途中で解約をする場合には解約返戻金が発生することになります。つまり、貯蓄性があるということです。

定期保険特約に解約返戻金はない

定期保険は安い保険料で大きな保障が得られるのが魅力です。ただし、定期保険は途中で解約した場合、解約返戻金はほとんどありません。たとえば、保険金額3,000万円の定期付終身保険で、終身保険の部分が500万円ならば、解約返戻金に結びつくのは終身保険の部分の500万円分だけです。

保険金額の大半を占める定期保険の特約(2,500万円)には、解約返戻金はありません。一般的に定期保険の契約は保険金額が高額になることが多く、商品設計の制約で契約者のための貯蓄に充てる余裕がなくなります。

支払う保険料のほとんどは、ほかの誰かの保険金の支払いのために使われる純保険料に充てられることになります。また、このほかにも生命保険会社が使う経費となる付加保険料に充てられるために解約返戻金がなくなるのです。

終身保険であれば、いつか必ず保険金を支払わなければならないので、いつかくる支払のために保険料を貯めておく必要があります。このため、終身保険解約した場合、今までに支払った保険料のうち、経費である付加保険料の分が差し引かれた分の保険料解約返戻金として戻ってきます。

終身保険は貯蓄性がありますが、高倍率の定期付終身保険(終身保険の部分の割合が少ない保険)となると大きな保障を得るには良い保険になります。しかしながら、貯蓄には不向きであるといえます。

定期付終身保険はわかりにくい点も少なからずあり、中でもこの解約返戻金については誤解が生じやすく、トラブルになりやすいところです。契約の際には確認しておきましょう。

老後資金に役立つのは主契約

定期付終身保険の総額が5,000万円などと高額でも、払込期間満了後の老後資金に力を発揮するのは、主契約(終身保険の部分)です。保険証券等で確認しておきましょう。

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