用語集

アクチュアリー

2019/10/26

アクチュアリー(生命保険数理)とは、初歩の確率・統計学などの数理的手法を用いて、死亡率等の予定発生率・運用利率等に基づき、 将来の生命保険金支払額と将来の生命保険料収入額を勘案して、生命保険料を定めます。

また、将来の生命保険金支払いのための引当金(責任準備金)等の負債計上額を算出したりする生命保険制度の算術的合理性を確保する数理計算体系をいいます。

保険や年金に関わる諸問題を解決する専門職であり、財政の健全性の確保や制度の公正な運営に務めることを主な業務としています。アクチュアリーは「保険数理人」とも呼ばれ、「保険数理」を担当することが義務となっています。

保険数理とは、生命保険会社が定める保険料責任準備金契約者配当金など、保険業務に関する数学的な計算や理論のことを意味します。保険料を「予定死亡率」「予定利率」「予定事業費率」基づいて計算することは、保険数理の基本とされます。

アクチュアリー業務の一例

保険料を設定する算出法

[保険の条件]
・保険契約者1,000名
・死亡時に支払われる保険金1,000万円、満期時に支払われる保険金50万円
・保険期間10年
・保険料は年1回、10年で計10回払い

1.日本アクチュアリー会が作成した生命表と、生命保険会社が独自に蓄積した過去のデータをもとに、一定数の人口のなかで年齢ごとに毎年何人ずつ亡くなっていくかを統計的に示す「生命表」を作成します。

2.死亡保険金について、「生命表」が、1年ごとに10人ずつ死亡するという予定率を仮定した場合は、保険期間の10年間で100人が死亡しますので、保険金1,000万円×100人=10億円を準備しなければなりません。

3.満期保険金について、生存する900人は満期を迎えるので、保険金50万円×900人=4億5000万円の準備が必要になります。

4.保険料収入について、保険料を払い込む人数は、1年目1,000人、2年目990人、…10年目910人と減少していきますので、保険期間の10年間に保険料を払い込む延べ人数は9,550人になります。

5.先程計算した、準備しなければいけない保険金(10億円+4億5000万円)÷延べ人数9,550人 =151,832円が年間保険料(月額12,652円)として設定されます。

これはごく簡単な例ですが、実際の保険料の決定には、このほかに資産運用によって得た利益、契約の維持・管理や会社運営にかかる必要経費なども加味されるなど非常に複雑な計算が必要となります。

また、多様化するニーズに応えるためにマーケティングのセンスも必要とされ、商品開発する中で、その複雑な数理を追究していくことが「アクチュアリー」の仕事です。

さらに、会社の予算プランニングや経費のコントロール、財務・経理全般にわたる分析なども「アクチュアリー」の業務となります。基本的な数理の知識だけでなく、コンピュータシステムの知識やさまざまな専門能力を駆使し、柔軟な発想をベースに業務を遂行していける能力が求められます。

資格試験

生命保険数理計算の専門家をアクチュアリーといい、この資格は日本アクチュアリー会による資格試験に合格することで取得できます。

アクチュアリー試験は1次試験と2次試験に分かれており、7科目全てに合格した後、研修を修了すれば取得する事ができます。試験は非常に難しく資格取得には平均で2年以上かかると言われています。生命保険会社に勤めている人でもアクチュアリー資格を持っている人はごく一部です。

現在のアクチュアリーの人数は約1千人です。法令により、各生命保険会社は生命保険数理を担当する生命保険計理人を置くこと、生命保険計理人にアクチュアリーを選任することが規定されています。

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