医療特約
2019/10/30
医療特約とは、病気やケガによる入院や手術などを保障する保険です。従来、生命保険は主契約である死亡保険に医療特約をつけることが一般的でした。最近では独立した医療保険が数多く発売され単独で加入するケースが増えています。
医療保険と医療特約
病気や入院に対する医療保障を受けるための保険として医療保険があります。2001年の保険業の自由化により、生命保険会社各社が医療保険を販売するようになりました。
保険の契約は一つにまとまっていた方が良いという考えもあり、生命保険に医療特約を付けるケースもあります。
ただし、医療保険は単体の契約ですが、医療特約は主契約となっている終身保険や定期保険に付随するものですので、主契約が解約された場合に医療特約も解約されることになります。
一例として、医療特約付終身保険(更新型・有期払いタイプ)の支払いが終わるころ、「医療特約を続ける場合は保険料を一括で支払うように」という案内が生命保険会社から来ます。
これは主契約(終身保険)の保険料の払込終了に伴い、一般的には保険料の払込期間を過ぎると特約(医療特約)の更新ができなくなる制約があるためです。
保障内容にもよりますが、80歳まで付加する場合は100万円くらい、終身の医療特約に変更すると200万円以上の保険料になるケースがあります。
年齢とともに入院する確率も高くなりますし、入院日数も高齢になるほど長くなる傾向にあることを考えると心配になるのは無理もありません。
しかし、生命保険に付加している医療特約は、入院すると1日あたり5,000円から1万円程度の入院給付金が受け取れ、所定の手術をすれば手術給付金がもらえる程度のものなのです。
まったく入院しないと、保険料はすべて掛け捨てになりますので、医療特約のために支払う予定だったお金を手元に残し、他の貯蓄と分けて管理しておくこともひとつの方法です。
医療保険に対する医療特約のメリット・デメリット
両方とも、ケガや病気の治療を目的としたものですが、「医療保険」は主契約であり、「医療特約」というのはあくまでも主契約に付随するオプションの一種です。「医療保険」は単独でも加入できますが、「医療特約」をオプションで付けた場合、保障内容も異なります。
加入している生命保険の内容によっては、単独の医療保険よりも保険料が割高になる場合もあります。
メリットは加入している生命保険に特約で「入院保障」などをプラスする方法だと、死亡保障と入院保障を兼ねられる、一本の契約にまとめられるので管理しやすい点が挙げられます。
デメリットは「給付対象日数」や「限度日数」などを比較した場合、単独の「医療保険」に比べて「医療特約」の保障内容の範囲が少ないケースも多いです。(例:給付対象日数/医療保険=入院1日目より給付、医療特約=5日以上の入院から給付など)
また、保険の見直しで主契約である生命保険の契約を解約したり、契約満了となった場合、医療特約も消滅する点もデメリットです。特約の部分だけを残しておくことはできませんので、非常に機能性が悪くなります。
自分にはどちらの方法で病気やケガの備えを考えていきたいのか、どの部分を手厚くしておきたいのかを考えていく必要があります。