アカウント型保険
2019/10/21
アカウント型保険の正式名称は「利率変動型積立保険」となります。保障機能と貯蓄機能がセットになった生命保険のことです。自由型設計保険とも呼ばれ、従来の主力だった定期保険特約付終身保険に代わって2000年頃から販売されています。
アカウント型保険のしくみ
主契約は積立部分、特約は保障部分となります。専用のアカウント(口座)に毎月保険料を積み立てて、そこから特約の保険料を支払います。最終的に保険料の払込満了時までに貯まった積立金を元にして、終身保険に切り替えます。
ここでいう積立金とは、解約控除を差し引く前の解約返戻金のことです。保険料は余裕がある時は多めに支払って積み立てを多くしたり、余裕がない時は少なめにしたりすることも可能です。
また、一時金として積立金を増やしたり、引き出して積立金を減らしたりすることも可能です。(終身保険や養老保険などの契約者貸付とは異なり利息は付きません。)
このように自由に保険の設計ができることから自由型設計保険とも呼ばれています。
例
結婚前 保険料 毎月2万円(内訳:死亡保障 5,000円、積立金15,000円)
結婚後 保険料 毎月2万円(内訳:死亡保障10,000円、積立金10,000円)
第一子誕生後 保険料 毎月3万円(内訳:死亡保障15,000円、積立金15,000円)
定期保険特約付終身保険との違い
定期保険特約付終身保険は終身保険部分の保障額を契約時に決めて、将来の保険金の支払いのために積み立てられますが、アカウント型保険はその考え方を180度転換して、保険料の払込満了時までに貯まった積立金を元にして、終身保険に切り替えるのが特徴です。
積立金の運用利率については、定期保険特約付終身保険では契約時がベースとなりますが、アカウント型保険では定期的に見直しが行われるといった違いがあります。
積立金が一定の範囲内で自由に引き出すことも可能であることから、ライフステージに合わせた運用が可能です。
1.アカウント型保険のメリット
このように、ライフステージにあわせた、積立額の自由な設計や、まとまった金額を一時金として積み立て、引き出しができるなど、財布のような使い方ができるメリットがあります。
2.アカウント型保険のデメリット
利率が定期的に変動することや仕組みが複雑であるため、払込満了時の積立金が契約時に予測できない点があげられます。また、積立金の取り崩しが容易であることからライフプランに狂いが生じやすい点もデメリットにあげられます。
特約保険料は掛け捨ての定期保障(10~15年)であるため、更新後に値上がり可能性があります。毎月の保険料の支払い額を増やさないと積立金に回る金額が少なくなり、最終的に保険金の払込満了時の積立金が減ることになるので注意が必要です。
アカウント型保険のまとめ
・保険料はアカウント口座に積み立てられる
・特約保険料はアカウント口座から支払われる
・保障内容を自由に変更できる
・積立金の出し入れが可能