保険商品選定ポイント

保険を見直すときの商品の選び方

2017/03/13

現在、加入している生命保険に不安を感じたとき、現状の保険の保障内容を見直し、従来の保険から新しい保険への切り替えや、中途減額や特約の中途付加・変更、余分な保障を削り必要な保障を加えるなど、保障内容を見直すことがあります。

保険を見直すときの注意点

保険の見直しで現在の保険を解約して新規の保険に加入する場合は注意が必要です。新しく保険に加入するときには、健康状態についての告知や医師の診査が必要となります。以前、保険に加入したときには健康だった人でも、診査の結果によっては、保険に加入できないということもあります。

また、保険料は加入時の年齢によっては高くなっていきますから、新規に加入する保険の保険料を安くするためには、一般的に保障内容を下げなければならず、必要な保障が得られなくなる危険性もありますので注意しましょう。

予定利率が高い保険の見直しは慎重に判断する

終身保険など貯蓄部分の保障がある保険の場合、通常は加入時の予定利率が適用されるので、予定利率が高かった頃に加入した保険を解約して新規の保険に加入するのは、よく考えてから判断しましょう。

特に1990年代前半頃の養老保険終身保険・年金保険など貯蓄性の高い保険の場合、当時は予定利率が5~6%前後あるものが一般的でした。

通常は加入時の予定利率は保証されますから、現在の予定利率はかなり抑えられていることを考えると、こうした保険を解約して新規の保険に加入するのは注意が必要です。

保険料負担を軽減する保険の見直しポイント

実質賃金の低下や高い失業率など、家計を取り巻く状況には不安な要素が数多くあります。家計の出費を少しでも減らすために保険料を下げることを考えますが、その際のポイントは以下のようになります。

1.必要のない保証は見直す

終身保険に入っている人で、特約としてさまざまな保険をつけている人がいますが、特約で保障される内容が本当に必要か、他の保険の保障と重複していないかを確認し、必要のない保障や重複している保障を見直すことが必要です。

2.必要な保障金額にする

死亡保険金の額が必要な金額以上になっている場合には、必要な保障金額にします。こどもの成長によって必要な保障金額が下がってきたときには、保険料の支払い金額を安くする中途減額を利用する方法があります。

3.同じ保障内容を保障の必要な期間だけにして保険料を安くする

例えば1,000万円の死亡保障が必要な場合、延長保険によって養老保険から定期保険に切り替えることで、それ以降の保険料の払込を不要にすることができますが、保険期間が短くなるので、必要な保険期間をカバーできるかが判断の基準となります。

中途増額・減額および特約の中途付加・変更

生命保険を見直して保障内容を適切なものにする方法として、最も手軽なのが、現在加入している保険の保障金額を増やしたり減らしたりすることです。また、保険金の増額や減額ではなく、新たに特約をつけたり(中途付加)、外したりして保険料を調整することも可能です。

中途増額や中途付加する場合、保険の契約数は変わりませんが、保険料は高くなります。利用条件の詳細は生命保険会社によって異なり、増額する時点で告知や医師による診査が必要となりますが、契約を転換して保険料を増額するよりも有利な方法です。

契約転換を有効に利用するときの注意点

生命保険の契約転換は、同一の生命保険会社で、現在の保険契約を下取りしてもらい、解約返戻金や積立配当金などを新規に加入する保険料に充てる方法です。現在の保険契約の積立部分や解約返戻金などを新規契約の保険料の一部に充当するため、保険料の負担を軽くすることができます。

従来の契約から新規の契約に乗り換えるため、イメージとして自動車の下取りと同じように見えますが、保険の下取り(契約転換)の場合、いくつかの注意点があります。

契約転換の注意点

・契約を転換はその時点で新規に保険加入することになるので、加入時の予定利率が適用されます。従来の契約の予定利率が高い保険の場合は注意が必要です。

・新規の保険加入と同じ扱いになるため、健康状態についての告知や医師による診査が必要となります。健康状態によっては加入できない場合があるので注意が必要です。

・転換前の保険加入時より年齢が上がっているため、転換前の保険と比較して転換後の保険料は一般的に高くなります。保険料を低く抑えるためには、保障内容を見直して低くするか、終身保険部分を減額して定期保険に切り替えるなど、保険の見直しが必要になります。

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