夫婦セットで契約してもよいですか?
あまり一般的ではありませんが、企業のグループ保険には『夫婦型』と呼ばれるタイプの商品があります。
夫婦型保険について
夫婦型(または夫婦特約)とは、主契約に配偶者の保険が特約として付加されている夫婦一体型の保険のことです。(特約の配偶者を従被保険者といいます)例えば、主契約を結んだのが夫だとすると、従被保険者は妻になります。
つまり、一つの契約に夫婦セットで入る保険のことです。保障の対象は主被保険者とその配偶者となります。
1.夫婦型のメリット
夫婦型に加入するメリットはズバリ、割安な保険料です。保険会社により異なりますが、個別で契約するよりも7~8割程度の保険料になるようです。
このほか保険が1つになるため、加入や管理の手間が若干減るメリットもあります。
2.夫婦型のデメリット
その一方でデメリットは存在します。まずは主被保険者と従被保険者の保障内容は同等ではないという点です。
「主」の契約に「従」が特約として連動している限り、例えば、夫の死別などで主契約が続行できなくなると、従被保険者である妻の契約は特約であるため消滅してしまう可能性があります。
もちろん払込免除特約があれば、以降の保険料が免除・保障は継続する商品もありますが、この点は保険会社により異なるので、契約前に必ずチェックしてください。
契約そのものが消滅してしまうタイプならば、新たに別の保険に入ることも考えられますが、その時点で病気等の理由で保険に加入できる保障はありません。主契約者に依存する夫婦型の保険のデメリットと言えるでしょう。
このほかにも以下のようなデメリットがあります。
・個人ごとの保障の見直しがしにくい
・配偶者の保障額を自由に設定できない商品が多く、主となる被保険者より高く設定することができない
・離婚した場合、配偶者の保障が消滅する
・保険料払込免除がついていない場合、契約者が死亡すると、配偶者の保障が消滅する
・配偶者の生命保険料控除に利用することができない など
夫婦で保険を検討する場合、妻の保険を夫の保険の特約としてまとめたほうが安くなるのではと考える人が多いのですが、一生涯保障が最優先ならば被保険者ごとに別証券にするほうがよいといえます。