心身障害者医療費助成制度とは?|医療保険節約のために知っておこう!
この記事では心身障害者医療費助成制度を紹介します。
医療費の助成金には様々な種類があり、公的保険の利用により民間保険の節約に繋がります。
公的保険のひとつに医療費助成制度があり、その中の代表的なものに「心身障害者医療費助成制度」があります。
どのような制度なのか知っておくことで、民間保険の加入を検討する場合、自ら要・不要の判断ができるようになります。
納得できる保険の利用は、やはり専門家に相談するのが一番良い方法ですが、都合の良いものだけを勧めてくるのではないかという不安があります。
特に下調べもせずに相談に行くと売りたい商品を勧められるだけに終始して、不満だけが残る結果になりがちです。
自分が納得できる結果を得るには下調べが必要で、そのポイントを知り、専門家に相談することで良い結果を得ることができます。
心身障害者医療費助成制度は障害者手帳が必須
病気などで身体的な障害になってしまった場合、定期的に高額の医療費が必要になる可能性があります。
また、その障害によって、生計を立てること自体が困難になってしまうケースも考えられます。
そこで、そのような事態に陥って苦しんでいる人を支援するための制度が用意されています。
それが「心身障害者医療費助成制度」です。
対象となるのは、身体障害者手帳の1級、又は2級を所有している人、あるいは心臓やじん臓、呼吸器などに障害を持っていたり、ヒト免疫不全ウイルスにかかっていて、障害者手帳3級を所有している人、もしくは愛の手帳の2度以上に該当する人です。
なお、これまでは身体障害者に対してのみ給付が行われていたのですが、2019年の1月に制度が改正され、精神障害者保健福祉手帳1級の所有者も助成対象に含まれることになりました。
ただし、この条件に適っていたとしても、給付対象者には例外もあります。
まず、下の表にある所得制限基準額を超える所得を所有している場合、この制度による助成は受けられません。
また、生活保護や中国残留邦人等支援給付を受けている人も、その給付が優先されるため、対象外です。
65歳になる日の前日までこの制度への申請をしていなかった人も、原則として適用から外れます。
ただし、生活保護を受けていたりしてその日まで申請ができなかったといった理由がある場合には、助成を受けることができます。
後期高齢者医療制度の被保険者になっている人で、住民税が課税されている場合も、同じく除外されてしまいます。
このほかにもさまざまな条件があるので、利用を考えている人は自分が除外される条件に合致していないか確認しましょう。
扶養親族数 | 所得額 |
0人 | 3,604,000円 |
1人 | 3,984,000円 |
2人 | 4,364,000円 |
3人 | 4,744,000円 |
4人 | 5,124,000円 |
5人 | 5,504,000円 |
6人 | 1人につき38万円加算 |
助成を受けた場合には負担上限額も用意
助成される給付は、健康保険適用時の自己負担分から、この制度で設定されている一部負担金を除いた金額です。
つまり、この対象に認められていれば、医療機関にかかっていても、決められた一部負担金だけを支払えば受信できるのです。
一部負担金は、住民税課税者なら1割、住民税が課せられていなければ負担なしです。
ただし、入院した際の食事療養費や生活費、差額ベッド代などに対してはこの助成は支払われません。
ほかにも医療保険が適用されない費用は基本的に支払われないので、除外される費用の種類については、確認しておくことが必要です。
また、この制度では助成をしたうえでの対象者の自己負担に、高額療養費制度のような上限を設定しています。
通院であれば月に14,000円、入院しても57,600円と、上限額自体も低額です。
なお、この金額は複数の医療機関を受診した場合でも同じです。
上限を超過したら、領収書を持って役所の担当者に申請を行うことになります。
この助成金の申請方法は、住民票のある市区町村の役所に申請を行い、マル障受給者証を交付してもらうだけです。
交付された証書と健康保険証を提示して医療機関で受診すれば、助成が受けられます。
ただし、中にはこの制度を取り扱っていない医療機関も存在しています。
そのような機関や、住所地にある健康保険団体連合会の管轄外にて受診した場合には、別途請求が必要になります。
領収証を必ず受け取り、それを持って役所の担当者に申請してください。
ちなみに、この制度は交通事故など、第三者が障害の原因となっている場合には受けられないと考えている人もいるかもしれません。
本来その原因を作った加害者が医療費などを補填するものなので、対象外だと思われがちなのですが、この場合でも助成金は支給されます。
のちに自治体から加害者側に補償を求めることになるので、被害者である助成対象者は、安心して支援を受けることができます。
ただし、この場合は事故や治療に関する調査書などを自治体に提出しなければいけません。
こういった手続きに関しても、事前に確認しておいて損はないでしょう。
まとめ
1.心身障害者医療費助成制度
都道府県や市町村などの地方自治体が実施している制度で、対象となる方が病院で受診をする際の自己負担額を助成します。
主に心身に障害のある方を対象にしていますが、その対象は各自治体により異なるので注意が必要です。
2.マル障一部負担金(平成30年8月1日から)
マル障一部負担金 | 1カ月あたりの自己負担上限額 | ||||||
住民税課税者 | 通院(外来) | 1割 | 14,000円/月 | ||||
年間上限:144,000円/年(※1) | |||||||
入院 | 1割 | 57,600円/月 | |||||
多回数:44,400円/月(※2) | |||||||
住民税非課税者 | 通院(外来) | 負担なし | |||||
入院 | 負担なし |
※1:計算期間(毎年8月1日から翌年7月31日まで)において、月の外来療養に係るマル障自己負担額の合計が144,000円を超えた場合、超えた部分を高額医療費として助成。
ただし、加入している健康保険組合等から高額療養費として支給される額については除く。
※2:過去12カ月以内に3回以上、上限額(57,600円)に達した場合は、4回目から上限額が軽減され、44,400円を超える金額を高額医療費として助成する。
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今までの保険に加入する方法は生保レディなどの保険会社の販売員から直接セールスを受けて加入したり、ネットで自分で調べて加入するという方法が主流でした。
しかし、現在は保険のプロによるコンサル型の保険サービスが広まっており、家庭環境や収入、現在の保険の支払い状況などをチェックしたうえで、商品を選んで提案してくれるので、メリットが多い保険の買い方として注目されています。
保険について悩んでいる方は、一度保険のプロに相談してみることをオススメします。
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この記事はエーエフコースの記事より転載しています。