告知や医師の診査なしで契約できる生命保険はありますか?
「無選択型」と呼ばれている保険で現在は終身保険などが取り扱われています。通常、生命保険を契約する際には、健康状態などに関する告知または医師による診査が必要ですが、この無選択型の保険では告知や医師による診査は必要ありません。
契約できる死亡保険金額は比較的少額で、契約できる年齢も、生命保険会社によって異なりますが、比較的高く設定している会社が多くなっています。また、保険料の払込期間を一生涯としている商品が多くなっています。医療関係の特約を付加することはできません。
無選択型保険について
一般的な商品と比べて、次のような違いがあります。
1.無選択型保険のメリット
無選択型保険の最大のメリットは誰にでも加入できるという点です。死亡保障である終身保険の場合、高齢であっても医師の診査や告知なしで加入することができます。
また、終身保険であるので途中で解約しても解約返戻金があります。掛け捨てではないので、まとまったお金が必要になった場合は、保険を解約して解約返戻金を手元に戻すことができます。
2.無選択型保険のデメリット
無選択型保険のデメリットは、契約できる死亡保険金額は比較的少額で保険金の支払い条件が厳しく設定されていることです。契約後2年間など一定期間内に病気により死亡した場合、死亡保険金ではなく、既に払い込んだ保険料相当額が保険金として支払われることになります。
ただし、契約日から2年以内に事故等で亡くなった場合は、契約の保険金額が受け取れます。また、終身保険であるため被保険者が死亡するまで保険料をずっと支払い続ける必要があります。
そのため保険料の総支払込額が保障額を上回ることもあるので、場合によっては貯蓄しておいたほうが得になります。通常の保険であれば保険期間が長いほど解約返戻金の返戻率が上がりますが、無選択型保険の場合は保険期間が長いほど返戻率が下がります。
そして、医療関係の特約を付加できない場合が多く、保障内容が同じで診査・告知を必要とする保険より保険料が割高です。無選択型保険は葬儀費用や残した家族への保障を受けられることから高齢者から人気を集めていますが、デメリットが多い生命保険といえます。