先進医療特約
2019/11/17
先進医療とは、健康保険制度に基づく評価療養のうち、治療や手術を受けられた日において、厚生労働大臣が定める先進医療(先進医療ごとに厚生労働大臣が定める施設基準に適合する医療施設にて行われるものに限ります)をいいます。
具体的な先進医療技術やその適応症(対象となる病気・ケガ・それら症状)および実施している医療機関については変更されることがあります。
平成18年10月の健康保険法等の改正により、従来の高度先進医療と先進医療が統合されて新制度の『先進医療』に再編されました。よって、新制度の先進医療の範囲の方が広くなり、平成27年6月30日現在で「先進医療A」61種類、「先進医療B」47種類となっています。
先進医療を受けるにはそれぞれの種類によって適応症などの要件があります。また、本人が希望していることが前提であり、さらに医師が他に治療法がないとして必要性と合理性を認めた場合にのみ行われるため、先進医療は希望すれば、誰でも受けられるわけではありませんので注意してください。
先進医療の技術料は全額自己負担
先進医療にかかると不安なのは、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)については健康保険適用となりますが、先進医療部分の治療費が全額自己負担になるからです。先進医療にかかる技術料は、先進医療の種類や病院によって異なります。
自分の支払い能力を越える額となると、保険に頼りたくもなるでしょう。
先進医療特約の保険料が安い理由
先進医療と聞くと全てが数百万円も費用がかかるものとイメージしますが、実際のところ、先進医療の例として、「重粒子線治療」「陽子線治療」の技術料は300万円位となります。
しかし、高額なのは一握りの先進医療で、そのほとんどは、50万円以下で、安いものだと10万円以下で受けられる先進医療もあります。
高額な費用がかかる重粒子線治療と陽子線治療は合わせても年間5,000件程度で治療中のがん患者が約150万人であることを考えると、確率的にはかなり低いことがわかります。
しかしながら、保障内容は生命保険会社で異なりますが、多くの保険会社で月100円程度というわずかな掛金で最大2,000万円の治療費の保障があるのは魅力的です。レアな確率とはいえ、安い特約保険料で高額な治療費を保障できますので検討する価値はあります。
もっとも、既に医療保険に加入している人が、先進医療特約を目当てに保険を見直すとなると話は別です。先進医療特約はあくまでも「特約」なので、一定の年齢を境に保険料が更新されます。
コストパフォーマンスの高いオプションとはいえ、わざわざ加入し直すことが必要なのか、本当にメリットがあるのか、よく検討して下さい。
医療保険とがん保険のどちらの特約にすべきか
先進医療は、単体での保険が現在のところないため、医療保険やがん保険に特約としてつけることが必要となります。治療費の高額なものはがんに関するものが多いため、がん保険の特約で「がん先進医療特約」としたほうがよいと思います。