保険料払込免除特約
2019/11/21
保険料払込免除特約とは、特定の疾病や大きな障害が残るようなケガをして保険料の負担能力を失った場合、それ以降の保険料は支払わなくとも保険が継続されるという特約です。特約ですので別途特約保険料が必要となり、毎月はその分支払額が大きくなります。
会社によって差はありますが、このような状態となってしまったときに免除対象となることが多いです。
保険料払込免除特約がつけられる保険
保険料払込免除特約がつけられる保険としては、終身医療保険や収入保障保険などが一般的ですが、生命保険会社によって取扱いは異なっており、終身保険や定期保険、がん保険、介護保険などにもつけられるところがあります。
保険料払込免除特約の注意点
三大疾病など一定の状態になった時に保険料が支払わなくてよくなるので素晴らしい特約なのですが、注意点があります。
1.約款記載の所定状態にならないと保険料が免除にならない
三大疾病になっただけで支払いが免除されるわけではありません。保険会社によって条件が変わってきますので、詳しくは約款の内容を確認する必要があります。
例えば心筋梗塞の場合には、「診断を受けてから60日以上、家事や事務作業など以外の難しい作業ができない状態が続いた時」などのように細かく決められています。
基本的には、仕事を続けることが難しいため、保険料の支払いができない状態になった場合という事になりますので、高度障害保険金の支払い事由に該当するケースも多いと思います。
2.保険料が免除になる要件が保険会社によって異なる
保険を検討するときに複数の会社の商品を比較しますが、同じ「保険料払込免除特約」という名前でも保険会社によって保険料が免除になる要件が異なることがあります。
保険料払込免除特約は必要か?
保険料払込免除特約の対象となっている三大疾病とは、日本人の死因理由となる病気トップ3のことです。死亡原因の55%は三大疾病であるとされていて、死因のトップである悪性新生物(がん)は国民の2人に1人がかかるといわれています。
また、三大疾病は他の病気と比べても入院が長期化しやすいという特徴があります。2011年の厚生労働省が行った調査によると、平均在院日数は脳血管疾患93.0日、心疾患21.9日、がん(悪性新生物)20.6日となっており、3~4ヵ月入院することも珍しくありません。
退院できても障害が残ったり、医師により仕事が制限されるような状態になる可能性のことも考えると、この特約は大変助かります。保険料払込免除特約は、主となる保険のだいたい5%くらいで費用は数百円程度です。何十年も安心を買うことを考えれば、躊躇するほど高額ではないと思います。
ただし、主契約の保険が医療保険の場合、入院すれば入院給付金が支払われることもあり、毎月支払う保険料を給付金でカバーできると考えればあまり必要のない特約とも言えます。
さらに、がんなどの三大疾病や保険会社が定める身体状態になるのは、高齢になるほど確率が高くなっていることから、保険料払込期間がいつまで続くのかも重要です。保険料払込期間が終身であれば、高齢となっても保険料負担が続くので特約を付けておくと安心です。