通院特約
2019/11/24
通院特約とは、病気やケガによる入院をし、退院後も同じ病気の治療のため通院した場合、その日数分に応じて通院給付金が支給される特約です。通院特約の場合、一般的には入院をしない通院では保障されません。
入院前の通院も保障対象としている特約もあります。特約は主契約に任意で付加する特別な約束のことをいいますが、主契約に付随するものなので、主契約が満了になると特約の保障期間も終了してしまう点には注意が必要です。
通院特約は一般的に入院が前提で請求することができる特約です。病気やケガで病院に通院しただけではこの特約を保険会社に請求することはできません。
病気やケガで入院をした場合、その後の治療のための通院や入院前の通院が保障されるものですので、「入院なしでは請求できない」と言うことを覚えておく必要があります。
保険会社の医療保険の通院特約は以下のような保障になっているケースが多いようです。
・通院1日につき3,000円の給付金が受け取れる
・退院翌日から120日以内の通院を保障
・1回の通院で最高30日程度、病気・ケガそれぞれ通算1,000日程度までを保障
通院の給付金額が入院日額の6割程度と少なく設定されているため、通院特約の保険料は割高といえます。近年、入院は短期化の傾向にありますので、通院の備えの必要性は高まっているといえますが、通院特約を付加すればそれだけ保険料も高くなります。
通院特約のポイント整理
・通院保障特約は「入退院後」における通院時に給付金をもらうことができる
・通院給付金は1回の通院時の治療費に関わらず契約した1回あたりの通院給付金をもらうことができる
・病気の種類によるが、重度の病気・高齢になるほど治療、完治までの期間は長くなっていく
・診療保障制度の改正により入院は短期化、外来治療による治療が主流となっていく
通院特約は必要であるか
通院特約を付けるかどうかは、入院後に長期的な通院が必要になる病気になる可能性から考える必要があります。保障内容と保険料とのバランスから判断すると、通院特約については現状必要ないものと考えます。
なぜなら、病院での治療が入院治療から通院治療へとシフトしてきているとは言え、通院特約は一時金で受け取れるものではなく「日額」を基準に計算するからです。通院日額は入院日額よりも少ない場合が多く、受け取れる金額も多くならない傾向にあります。
長期的な通院治療が多い病気治療はがんです。がん以外で入院後の通院治療が長引く病気になる可能性が高くないと考えるのであれば、通院特約ではなく、がん保険と医療保険の組み合わせで考えると保険にかけるお金の効率はよくなります。
通院が長くなりそうな「がん」などの病気を心配するのであれば三大疾病の一時金が受け取れる保険を検討すべきですし、そもそも単なる通院でそこまで大きな出費が出るとは考えにくいからです。