生命保険加入時の注意事項
2017/03/13
生命保険会社の営業員の強引な勧めでやむなく、あるいは友人や知人の義理で生命保険に加入し後に悔やんでいる方を良く見かけます。そのような事が起こらないように加入する際の注意事項を確認してみましょう。
生命保険を選ぶポイント
1.生命保険に加入する目的を明確にする
自分の老後の生活費のためか自分が死んだ後の妻や子ども達の生活の安定を図るのかなど保障する内容を明確にします。
2.受取人を誰にするのか決める
受取人の選択、変更は自由にできます。また、受取人の承諾も不要です。しかし、受取人を誰にするのかで自分によって必要な生命保険が決まるので、加入時にしっかりと考えます。
3.生命保険の種類を決める
生命保険には、さまざまな種類があると思われがちですが、大きく分けて終身保険、定期保険、養老保険の3つのタイプになります。まずはこの3つのタイプのどれにするか決めるようにします。
4.保険商品は保障内容、保障金額、特約に注意する
生命保険会社の営業員から渡されるパンフレットを読む場合、保障内容、保障金額、特約の3つに注意するように保険商品の内容を確認します。
加入する保険を決めたら条件や内容の確認をする
どこの生命保険も定期的なものですから、条件、内容自体は安心できるものですが、生命保険に加入してから、自分の考えと違っていたりした場合でも、保険約款に定めがある限り、訂正・取り消しなどはできません。そのため保険約款を読んでいないことによってトラブルが起きています。
1.配当金について考える
配当金の額は、保険会社、保険の種類ごとに異なります。配当金の受取り方も、積立て、保険料との相殺、保険の買い増し、現金受取りなどの方法があります。保険約款ではどのように記載されているか確認します。
2.自分の健康状態を考える
健康状態によっては加入できない保険があります。加入時には、自分の健康状態を告知しなければなりません。正確に告知しない場合、保険金が支払われないことがあります。
生命保険の保険約款とは
生命保険は生命保険会社と加入者との間の合意によって成立する契約であり、生命保険の種類ごとの契約条件、内容を定めたものが保険約款です。生命保険会社が金融庁長官の認可を受けて作成したもので、加入する際、加入者に渡されます。
1.保険約款で定められていること
保険法には生命保険の規定がありますが、保険約款で法律の定めを拡張したり、限定したりすることは法律の定めの趣旨に反しない限り認められます。
保険約款の内容
・保険会社の責任開始期日
・保険金の支払い
・保険料の払込み
・保険契約の無効および解除
・配当
・保険契約の解約および払戻金
・保険契約の内容の変更
・契約者に対する貸付け
2.保険約款の拘束力
一般に契約は当事者が合意した内容に限って拘束力が生じます。保険加入者が保険約款を読んでいなくても拘束されます。
保険契約は大勢の人との間に結ばれるものですので、保険契約の条件、内容をいちいち個別的に決めることは事実上できませんし、一般の人々が生命保険会社を相手に交渉することも困難だからです。一般的に保険約款では、地震の場合、災害特約の範囲外としています。
地震の場合も保障されるためには、特にその定めがある保険に加入することが必要になります。参考までに平成23年3月11日の東日本大震災では、生命保険協会は、自身による免責条項の不適用を決定しています。