保険と預金どちらがお得ですか?
生命保険と銀行預金
保険と預金は保障が必要か必要でないかで取り扱いが異なります。終身保険や養老保険などある程度貯蓄性の高い保険については保険会社などが貯蓄と思って営業してくることがあります。
貯蓄型保険とは、その名の通り貯蓄ができる保険で、「貯蓄をしながら、死亡や入院等に備えることもできる」、ひとつでふたつの役割を併せ持つ金融商品です。そもそも保険と預金は取り扱いの次元が異なります。
生命保険は途中で死亡した場合、保険金として満額が支給されますが、預金は途中で死亡した場合は死亡するまでの期間に貯めた分しか残りません。
生命保険と銀行預金の違い
生命保険 | 銀行預金 | |
保障 | 死亡保障など保障あり | 保障なし |
解約 | 元本割れする可能性がある | 元本割れなし |
金銭引出 | 基本的に不可 | 可 |
予定利率と金利
予定利率とは生命保険の運用利回りのことです。生命保険の予定利率と銀行の預金利息は、全くの別物であるので、単純に数字で比較することができません。
1.生命保険の予定利率
生命保険の予定利率は保険加入者が支払う保険料から生命保険会社の経費(運営費)を差し引き、この差し引かれた残額に対して予定利率を掛けるのが生命保険会社の予定利率の考え方です。つまり、生命保険会社は保険料から経費を差し引いた部分に対して運用利益を計算します。
2.銀行の利息
銀行の利息が年率0.5%の場合、100万円を預けると1年間で5千円の利息が付きます。これは、預けた預金全額である100万円×0.5%=5千円という計算です。つまり、銀行は預けた金額全額に対して利息を計算します。
このように見てみると保険と預金はどちらがお得かと考えた場合、単純に予定利率と金利の比較はできないので、結局のところ、冒頭に記述した通り、保障が必要か必要でないかで判断するのがよいと思います。
「貯蓄は銀行預金で、リスクへの備えは保険で準備したい」という人は、預金と保険を分けてもちろんOKです。なお、保障の必要性は認識しているが健康状態等で保険への加入が難しいという人は、金利の高い定期預金を上手に活用するとよいでしょう。