保険商品のしくみ
2017/04/18
生命保険のパンフレットを見ると、複雑に見えるのは、さまざまな機能の保険種類を組み合わせていることが多いからです。しかし、生命保険商品はそれほど難しくなく、シンプルなものです。商品を構成している部分ごとに分けてみると理解しやすくなります。
生命保険は「主契約」と「特約」との組み合わせで成り立っていることをまず理解しましょう。
「主契約」とは
生命保険のベースとなる部分で、主契約だけで保険契約をすることができますが、保障は必要最低限となっていて、特約と組み合わせることで必要とする保障の幅を広げています。しかし、特約を多くつけて保障を厚くすることで保険料が高くなります。
一口に主契約といっても多くの種類があります。どんなときにどんな保険金・給付金が受け取れるのか、保障される期間は一定期間なのか、 終身(一生涯)なのかなどによって次のような種類があります。
<主契約商品例>
・定期保険
・終身保険
・医療保険 等
「特約」とは
主契約と組み合わせて契約することで、主契約だけでは足りない保障を補って、充実させています。基本的には特約のみでは契約できません。また、ひとつの主契約に対して複数の特約を付加することができます。
生命保険の契約は主契約に対してのものであるため、主契約が満期や解約などによって契約が解消されると、特約も解消されます。特約は、主契約によりさらに多種多様。同じ名前の特約でも、それぞれの生命保険会社によって保障内容や給付条件などの細部で違いがあります。
機能によって分類すると理解しやすくなります。
<特約商品例>
・一定期間の死亡保障を厚くする特約
・不慮の事故による死亡・障害状態に備える特約
・入院、手術、通院など病気、ケガの治療全般に備える特約
・特定の疾病や損傷の治療に備える特約 等
保険期間終了後、健康状態にかかわらず「更新」という形で契約を継続できる制度があります。死亡保障のある特約については、所定の高度障害状態になったときに、死亡保険金と同額の高度障害保険金が受け取れます。この保険金を受け取った時点で、契約は消滅します。
主契約と特約の違い
生命保険は主契約と特約から構成されています。 主契約はその保険のメインとなる保障、特約はオプションで必要に応じて付け加える保障です。例えば、死亡保険は主契約が死亡保障で特約に医療保障があるとします。
つまり、死亡保険では死亡保障は必ず保障内容として含まれますが、医療保障は希望する人のみが付け加えることができる保障となります。特約はオプションなので、主契約を解約すると自動的に特約も解約になります。一方、主契約は残して、特約のみの解約は可能です。
そのため、メインで保障してもらいたいことは主契約にします。また、主契約の方が特約よりも保障内容に選択の幅があります。特約は制限が付くことが多くあります。例えば、保険金額・保障期間が主契約に連動して制限されることがあります。
死亡保険では主契約の死亡保障が一生涯保障でも特約の医療保障は80歳までしか契約できないことが多くあります。生命保険を選択するときは主契約と特約を意識する必要があります。特に保障期間は主契約と特約で異なる場合がありますので注意が必要です。