専業主婦ですが保険は必要ですか?
自分が家計を支えているわけではないからと、生命保険(死亡保険)に入っていない人が多くいます。収入がない専業主婦であっても、生命保険(死亡保障・医療保障)は必要です。例えば、子どもが小学校に上がる前に母親に万が一のことがあった場合、次のような事態が想定されます。
・保育園や託児所を利用する
・父親が時短勤務などの措置を取り、仕事量を減らす
・父親が仕事を在宅勤務等ができる内容に変更する
・葬儀代がかかる
また、生命保険に限らず、日本の税制というのは専業主婦が当たり前の時代に、一家の収入を支えるお父さんが死んでしまったら……という古い考え方のリスクに備えるためのものとして、その在り方が考えられています。
そのため、専業主婦の方が亡くなられた場合のリスクについて、制度の上でも、意識の上でも、あまり考えられていないことが多くあります。例えば、遺族基礎年金などの公的な制度も、専業主婦家庭が基本として考えられています。
公的制度から考える保険加入
遺族基礎年金を受け取ることができる遺族は、亡くなった人によって、死亡当時に生計を維持されていた「子どものいる配偶者」、または「子」となっており、残された夫は遺族年金の受給対象になりません。
さらに父子家庭には母子家庭にあるような手厚いサポート制度を設けていない自治体が多く、国の援助も適用されない場合がほとんどです。
そして慣れない家事作業の効率化を図るため、食事の宅配サービスを利用したり、ホームヘルパーを利用したりするなど、日々の生活にかかるお金も増える傾向にあります。
残された家族の生活保障を考えると、つい一家の収入を支える父親の万一ばかりを想定しますが、子どもがいる家庭の場合は、子どもの養育のための費用を準備しなければならないので、専業主婦にも1,000万円程度の死亡保障は必要でしょう。
また、家を預かる主婦が、病気で入院したりする場合も家計への負担が一時的に増えるので、医療保険もあわせて加入しておくと安心です。
保障 | 子どもの有無 | 望ましい保障内容 |
死亡保障 | あり | 生活費の増加分として1000万円程度 |
なし | 葬儀費用として200万~300万円程度 | |
医療保障 | あり | 自分の治療費+イレギュラーな出費分の補強 |
なし | 自分の治療費 |