定期付終身保険の更新型と全期型
2017/03/03
定期保険特約付終身保険(以下、「定期付終身保険」)は、その名称の通り、『終身保険』(主たる契約)に『定期保険』を特約(オプション)として上乗せした商品です。
一昔前、生命保険への新規契約といえば定期付終身保険がほとんどでしたが、難解な仕組みなどのため、今ではその座を医療保険に譲っていますが、この保険にご加入の方も多いはずです。
定期付終身保険の特徴
・保険料払込期間中は、定期保険特約により大きな保障が確保できます。(子どもが小さい時期に有効)
・保険料払込期間満了後は、終身保険(主契約)の保障が一生涯継続します。
・定期保険特約が更新型の場合、更新時に保険料がアップしますが、これは更新時の収入の増加にあわせた合理的なプランといえます。
子どもの教育費などにもお金がかかる時期には、万一のことがあった場合に備えて、少しでも多くの死亡保険金を確保したいと考えるはずです。
そこで、保険料が高い『終身保険』の保険金額を小さくして、保険料が安い『定期保険特約』の保険金額を大きく設定することによって、手頃な保険料で大きな保障を確保することができます。
定期付終身保険の2つのタイプ
定期付終身保険は、定期保険と終身保険のメリットとデメリットを補完し合う保険で、更新型と全期型があります。
1.更新型
更新型は、定期保険特約の保険期間が10年や15年など、特約を付加できる期間よりも短く設定されているタイプです。保険期間の満了時には、その時の健康状態に関係なく更新することができますが、その時の年齢や保険料率で新たに保険料が計算されるため、更新時に保険料が高くなります。
なお、更新時の状況に応じて、保険金額を減額したり、更新しなかったりすることもできます。一般的に更新型の場合、更新のタイミングで保険料が大幅に上がりますが、保障内容を見直して、死亡保険金の金額を下げていけば保険料を抑えることができます。
例えば、子どもの年齢が上がると共に、必要となる死亡保障金額は減っていくのが一般的ですので、個人的には若いうちの保険料が安い更新型の方がオススメです。
30歳で3,000万円、10年の定期保険に加入したと仮定した場合、10年ごとに1,000万円ずつ保険金額を減らしていけば、それほど保険料を増やさずに60歳まで契約を維持することができます。
2.全期型
全期型は、定期保険特約を付加できる期間の「全期間」を保険期間とするタイプです。全期間にわたって保険料は一定になりますが、保険料は若いうちは更新型より高くなる一方で、払込保険料総額では更新型より少なくなります。
更新型と全期型の主な点の比較
更新型 | 全期型 | ||
自動更新 | ある | ない | |
保険料 | 月額 | 契約当初は低額。更新のつど増額 | 契約当初は割高感。常に一定額 |
総額 | 高額 | 低額 | |
配当 | 低額 | 高額 |