預金と生命保険の違い
2017/04/18
預金と生命保険の特徴
生命保険は契約したその日から、死亡などの場合に保険金の全額が支払われますが預金の場合には必要な資金が貯まるまでには長い期間を必要とします。いつ起こるかわからないリスクには生命保険、期日のわかるリスクには預金が適しているといえます。
必要なときに資金が用意できるかどうか
生命保険の保険金が3,000万円だった場合は加入したその日に何かが起こってもその場で3,000万円を受け取ることができます。しかし、預金の場合は3,000万円を貯めるまではそのような大金があるはずでもなく、お金で解決できることができません。
これが預金と生命保険の大きな違いといえます。何かが起きた時に通常では準備できない金額が必要になることがわかっていて、不測の事態に備えるのが生命保険といえます。
反対に預金は子供の入学時期と費用がある程度わかっている場合に準備するものと考えると生命保険との違いがわかりやすくなります。
解約すると目減りすることがある生命保険
預金はいつ解約しても全額引き出しても損することはありません。しかし、生命保険の場合は今まで掛けていた額が全額戻ってくる保障はありません。いつまで払い続けるからこれくらいの保障額と内容を保障しますという生命保険との契約によって毎月掛け金を支払います。
ただし、解約返戻金という解約時に返ってくるお金がありますが、これも保険の種類によって金額がかなり異なります。終身保険や養老保険ではかなりの金額が戻りますが、定期保険は戻ることはありません。
目的以外に備えることができるか
例えば、死亡したときのために資金を貯めていましたが、病気や事故などの不測の事態により資金が必要となった場合、死亡したときのために貯めておいた資金を使うことができます。これに対して、生命保険の場合は目的外(ここでは死亡した場合)への利用は原則できません。
同様に、生命保険について、金銭的な都合により途中で保険を破棄した場合、それまで支払った保険料は解約返戻金があるときを除き、原則として戻ってくることはありません。これに対して、預金の場合は全額が戻ってきます。
預金か生命保険かを比較検討するポイント
預金と生命保険では保障額の確保方法に大きな違いが見られます。また、それぞれにメリットとデメリットがありますので、一概にどちらがお得であるとは言い切れません。しかし、大切なことは、何を目的としているかということです。
つまり、万が一のときでも困らない程度の資金があり、いつでも自由にお金を使いたいのであれば預金が適しているでしょう。これに対して、資金的な余裕はないけれど、万が一の場合に備えて保障が受けられるようにしておきたいということであれば生命保険が適しているでしょう。
自分や家族の状況、将来のライフプランや目的に応じて、預金と生命保険を上手に組み合わせることが理想的です。